セカイ系なプレイレポート

 >今から数年前の、とある行きつけのコンベでの出来事。

 俺(PC1)が探し続けていた「愛する人」がラスボスだった。とゆーシナリオ。

 俺はセッション中も分かりやすいくらい「世界<女」「仲間<女」を匂わせてプレイしてた。でも困ったちゃんにならなくても済むように、少しずつだけど仲間に対する意識の芽生え(?)みたいなのが出てきてますー。という逃げ道も用意してた。

 んで、ラストシーンで世界を脅かす存在=愛する人が判明。(女=悪って訳ではなく一応、女の方にも理屈の通った理由があった)愛する人からの「仲間になれ」つー勧誘があり、俺のPCと近い理想だったもんだから、コロッと裏切ってみた訳よ。

 主戦力が抜けたどころか、その戦力がまるまる敵側に加わったもんだから、当然、残りのPC達は劣勢。圧倒的に劣勢。

 いつまで経っても説得してこないから、PL発言で「戦力差があり過ぎるから、逃げるか、RPで乗り切るしかないよ。できれば俺のPCの目を覚まさせてくれ」と言った訳よ。

 したらば。「そんな風に簡単に世界を手にするより、俺たちと一緒に苦労して世界を手に入れないか?」 「古来より女にうつつを抜かした皇帝にロクな末路を迎えた者はおらん〜〜〜」とか、妙なベクトルから説得してきた。正直、今でも意味が分からん。

 GMは得意気に「葛藤するシナリオっていいよねぇ」とニヤニヤ。こいつ、このまま説得に失敗して、俺+ラスボスが他PCを殺したら、そのままバッドエンドで終わらせる気だ!と、全部俺のせいにして簡単に幕を閉じる気だ!と感じた俺は、超焦った。

 「出来ればお前達を殺したく無い。見逃してやるから逃げろ」とPCに言わせ、「こいつ(俺のPC)は、皆と出会って少しずつ変わってきてるんだよ。その辺を突いてくれれば、きっと目を覚ますよ」とハッキリPL発言。が・・・。「戦いたく無いのはこっちも一緒だ。お前こそ諦めろ。」と言う水掛け論に発展。

 結局。一緒に卓に入っていたリアルの友人が一騎打ちを申し出た。近接攻撃能力なしのキャラだったので、何かやる気だと思った俺は、友人を信じて攻撃宣言。

 友人は俺の攻撃を避けずにモロに喰らい、死の間際に 「どうだ?何か感じるか?お前はこれから多くの人を殺すんだ。俺なんてその内の一人でしかない筈だ。だから何も感じない筈なんだ。もし俺の死に耐えられぬようなら、お前は自分の理想をまっとうする事は出来ん」確か、こんな感じのセリフを言って果てた。

 グッジョブ! マイフレンド!!

 んで、最終的に。俺のPCが絶叫して、最終兵器が暴走。ラスボスは「こんな筈じゃ・・・」みたいな事を言って爆発に巻き込まれ、俺は友人PCの死体を抱きながら、愛する人に何か(忘れた)を言いながら、その場に残って(爆発の)光に包まれていった。

 他のPCは辛くも脱出。友人がおいしい所を全て持って行き、彼は喜びながら帰途についた。他のPLは、当然煮え切らない様子だった。GMはシナリオが(ある意味で)盛り上がったのは、自分のテクニックだと言わんばかりにニヤニヤしていた。

 これがバットエンドだとか、どうだとか、善悪の判断などもさて置き、これは1つの結果です。w 批評は任せる。長文失礼。

 あらかじめクライマックスやエンディングの流れを予測して、ある程度予定どおりの見せ場が用意されて、待っていましたとばかりに、ヒロイックな行動や台詞を披露するプレイも楽しいけれど、皆が希望する物語を手探りで折衷していく上記レポートのような楽しさも良いですね。ダイスの悪戯に一喜一憂しながら、参加者間で、あれこれと話し合うのが至福のときです。