・・・しながらのプレイ 認めますか?

 >コンベでPLで参加してたら、おもむろにPLの一人がノートパソコンを開いて、カタカタと何かし始めた。なにやってるの?」と聞いてみたけど、特に何も言わずにカタカタ。

 そして少しすると、「さっきの**という物質は**なので〜」と語り始めた。Googleで調べて反論するという変わった薀蓄厨でした。

 >俺のことかも(滝汗)

 >とりあえず、セッション中に関係ない本を読む。携帯をいじるなんてのは卓を囲んでてヤだな。もう、ノートPCなんて論外。

 >関係ある本や、関係ある検索してる場合もダメなのか

 >目の前にいる人間のことを忘れなければ、よし!

 >ウチの鳥取では全員ノートPC持参がデフォになってるが。キャラの管理とか入手した財宝とか、全部ノートPCで管理してる。

 >オンセというオチに3000ムギャオー。

 >参加者全員がデスクトップでなくてノートというのも凄い環境ではあるw

 >むしろノーパソでオンセをしながらセッションに参加するTRPGの鬼はいないのか!?w

 >北海道にいる友人をオフセに参加させるため、音声チャット&カメラ、エアエッヂ導入を真剣に検討している俺様でよければ。

 >えーと、この間の話。D&D3.5eで1レベルパーティ、公式シナリオだったんだが、ラストの戦闘が敵の待ち伏せで、いきなりエンタングル(移動できなくなる範囲呪文)をかけられて回復役が動けなくなり、直後に俺のソーサラーがライトクロスボウで撃たれ、ダメージが最大値出て昏倒。回復役が近寄れないので、俺はその後は戦闘終了までターンごとにHPをマイナスして、「あと何ターン〜♪」とか言いながら、他の人が戦闘してる中俺は友人のノートパソコンで遊んでた。

 >それはさぞかし困っただろ、事故だったと思って明るくイキロ

 >いや、楽しかったんだけどな。素で。

 >だが、その態度では周りの人間が楽しくなくなる気がするんだが。

 >D&Dの戦闘が実時間でどの位かかるかはしらないけどさ、気絶して回復の見込みがないなら漫画読もうがPS2しようがいいじゃないか? PL一人に苦痛な待ち時間を強要する鳥取の方が問題だと思うぞ(GURPSで接敵まで15秒っていわれて、GBAしてた俺)

 GMを長く経験している方なら、プレイヤーに、集中を欠く態度をとられ「ムカッ!」と来たり、場が停滞して「そりゃないYO」と困ったりした事が、一度や二度はあるはずです。

 例えば、食べながら、飲みながらのプレイ。絵や文字を書きながらのプレイ。本やノートパソコン、携帯電話を見ながらのプレイ。寝転がりながら、背を向けながら、リラックスし過ぎと思える体勢でのプレイ。貴方はこれらの行為を許せますか?

 もちろん、プレイヤーが完全にゲーム外の事柄に没頭して「参加ができていない状態」ではありません。ながら作業をしているので、多少、上の空で集中力を欠いてはいるものの、GMの話は聞いている状態を想定してください(話を聞いていない人は問題外です)。

 話を聞いているなら、何をしていようと自由ですか? 身体さえ、こちらを向いていれば良し? 書いている絵がシナリオ中の登場人物ならOK? ゲームの展開を詳細に書き込む作業をしているなら、多少の生返事をしても構いませんか? プレイの参考になる資料を調べているなら、本でもパソコンでも閲覧することを許可しますか?

 場面に登場している(シーンプレイヤー)なら、ながら作業を認めないと言うGMもいるでしょう。一方で、ゲームに参加してはいるものの、上記2chの例のように、いわゆる「暇なプレイヤー」であれば、たとえ漫画を読んでいようが、携帯ゲームで遊んでいようが、問題ないと考えるGMも多いと推測します。

 貴方は、どの程度まで、プレイヤーのながら作業を認めますか?

 極端な例ですが、合理的なGMは「プレイに支障があると判断された場合は不許可だが、言葉を聞いていなかったことによるリスクを、自己責任で負うならかまわない」と言うかも知れません。また、自信のあるプレイヤーは「俺はどんな体勢で、ながら作業をしていても、集中力を欠くことは無いから関係ない」と言いはるかも知れませんね。

 しかし、ちょっと待ってください。何でもかんでも許可するのは、さすがに危険です。

 明治大学教授の斎藤孝氏は、著書「コミュニケーション力(岩波新書)」の中で、 コミュニケーションは原則として「目を見る」「微笑む」「頷く」「相槌をうつ」の4動作が重要であると述べています。コミュニケーションとは、意志と感情を伝え合う行為ですが、効率よくそれを成すために、「目を見る」「微笑む」「頷く」「相槌をうつ」の4動作によるレスポンスが、欠かせないと主張しているのです。

 確かに、レスポンスの無いメンバーに囲まれてプレイするTRPGは、想像しただけでも寒いものがありますねw GM経験のある方なら、共感してくださると思います。そう、コミュニケーションは「言葉」だけではないのです。

 ・・・・何をいまさら、と思う方が大半かと思いますが、分かっていない人や、分かっていても、できない人、やらない人は大勢います。実際「目を見る」「微笑む」「頷く」「相槌をうつ」ができていない私が言うのだから間違いありません!(えー)。貴方自身、そして貴方の周囲の仲間や、コンベンションでの状況を思い起こしてください。どうですか? レスポンスが十分にできていると御考えですか? それとも、できる範囲、必要な範囲でやっているのだから、今さら強要するつもりも、それとなく規制するつもりもありませんか?

 GMが「プレイに支障があると判断された場合は不許可だが、言葉を聞いていなかったことによるリスクを、自己責任で負うならかまわない」と考えていても、ながら作業をするプレイヤーが、レスポンスを疎かにした場合、「ゲームに対する真剣さがない」と他の参加者達から不快に思われているかも知れません。

 「俺はどんな体勢で、ながら作業をしていても、集中力を欠くことは無い。言葉を聞き漏らさないのだから、問題ないだろう?」と言いはるプレイヤーでも、食べたり飲んだりしている間は「相槌をうつ」ことができません。絵や文字を書きながらのプレイは「目を見る」ことができません。背を向けた状態では、「微笑む」ことがあっても、GMからは確認できません。寝ながらだと「頷く」のが難儀でしょう。

 もちろん、GMの言葉に対し、常に全種類のレスポンスを返す必要はありません(何事も適度に行えばよいのですから)。しかし、ながら作業をしていると「他の作業に意識が向いている」と思われがちなので、やはりお勧めはできません。

 例えばカレーパンを食べながら、GMに対し「微笑む」「頷く」「相槌をうつ」のレスポンスができているプレイヤーがいても、GM側から見ると「嬉しそうに微笑み、良く咀嚼(そしゃく)しながら、カレーパンの美味しさに唸っている」人にしか見えないかも知れません(な、なんだってー!ΩΩΩ)。

 本当はGMの話を聞いているのに、熱心に髪を弄りながらのレスポンスだと、「ううっ、俺のシナリオは、手持ち無沙汰になるほど、興味を持てないですか・・・」とGMが心の中で泣いているかも知れないのです! ああ怖い。

 隠れた不満は、どこに潜んでいるか分かりません。角が立たない「ながら作業」の境界線と、認められる対象の範囲(シーンプレイヤー、それ以外のプレイヤーなど)の確認は、一度した方が良いと思いますよ。

 私の場合は、苦痛な待ち時間を強要するつもりはありませんから、シーンプレイヤー以外なら、GMの言葉を聞いて、大体の流れさえ把握していれば、ながら作業もOKです。シーンプレイヤーは、たまに「聞いている」ことが分かる程度にレスポンスを返してくれれば満足。ただし、ながら作業はゲームプレイに関するもの以外は認めません。とまあ、そんなところです。