冲方式ストーリー創作塾

 スニーカーを長年買い続けてきた私は、冲方丁という作家の存在を、ずいぶん前から知っていたのですが、今までまったくのノータッチでした。話題になったマルドゥック・スクランブルにも、手をつけていません。N◎VA好きであるにも関わらず、読んだSF作品といえば「ニューロマンサー」「カウント・ゼロ」「モナリザ・オーヴィドライヴ」「クローム襲撃」「ハードワイヤード」といった古典くらいのもの。「12モンキーズ」や「マイノリティ・リポート」は、読まずに映画で済ませていますし。スペースオペラの「銀河英雄伝説」や「星界の紋章」もSFに加えて良いのかな。まあ兎も角、読んだのは、そのくらい・・・あ、ドラえもんも?w

 そんな具合に、SFとは縁遠い私でしたが、「マルドゥック・スクランブルは良い良い」と、噂を聞くものですから、とりあえず、冲方丁という作家を知るために、この「冲方式ストーリー創作塾」を買いました。作家に興味を持つことから始め、己のSF熱を上げる作戦です。

 そして、作戦終了後に思ったことは、FEARゲーが好きな人にとって、大塚英志氏の「キャラクター小説の作り方」や「物語の体操」よりも、この「冲方式ストーリー創作塾」の方が参考になるだろうなぁ、ということ。つまり、冲方丁という作家が、どのような作家なのかは、結局、これを読んでもよく分からなかったのですがw 思いがけず、TRPGの参考になる本を買えてしまったわけです。

 人物を過剰にする。行為を過剰にする。現象を過剰にする。数を過剰にする。描写を過剰にする・・・なんてアドバイスは、実にN◎VAっぽいなぁ、とかw ラノベチックな世界や物語を創造したい人には、よい種本になると思います。内容が、TRPGマガジンに載っていた、シナリオ作製講座の類に近いですよ。もちろん、ライトノベルを書きたい人にも、お勧めできます。何せ煽り文句が「キミにもマルドゥック・スクランブルが書ける!」ですから。読んでいるうちに、なんだか、私にも書けるような気がしてきました(注:激しく勘違い)