電波男

 ところで、電波男的視点からTRPGの萌えを考えると、非常に興味深い点があります。以下は電波男と萌えとTRPGと、トーキョーN◎VAの秘密に触れる話になるので、興味の無い方は読む必要ありません。たぶん、時間を無駄にします。読み飛ばしてください。ここから先を読む方は、電波男トーキョーN◎VA−Dを読んでいるものと考えます。読んでいない方は「井上さん! なに突然、電波飛ばしてんの!?」とか思わないで下さい。基盤となっているのは、電波男の思想ですから! 私はそっちの住人ではありませんから!w

 ※萌えたいなら、二次元キャラクターの商品を買って来て脳内で妄想せよ! 脳内で彼女にして真の愛を感じ取れ。考えるな、感じるんだ! 指先にこだわるな!(意訳)と電波男で本田氏は述べています。トーキョーN◎VAの公式ゲストである千早冴子を例に考えますと、トーキョーN◎VAを買って来て「冴子萌え〜」と言えばいいじゃない! という主張になるわけです。千早冴子の情報を取得するのは簡単です。日本中の多くの卓で語られる千早冴子も、千早冴子のイデアから生み出された存在です。各卓、各個人にとって、それぞれの千早冴子です。誰もがトーキョーN◎VAという媒体を通して、千早冴子のイデアを取得できるため、電波男がエロゲからイデアを取得して全国的に有名な二次元キャラクターを自分のものにしてしまうように、千早冴子を脳内彼女に昇華することもN◎VA者にとっては容易なことです(マジですか!?w)。

 え〜と、つまり、エロゲのヒロインも、千早冴子も、全国的に、電波男信奉者達の嫁になることが可能なのです。ここまではいいですね?(よかねーー!!と言う人は※に戻ってください)。

 では、RLが創造して動かしているゲストキャラや、オリジナルのヒロイン、あるいは、他のPLが創造して動かしているキャラクターを、脳内彼女にすることは可能でしょうか? できません! できないはずです! 再び卓で邂逅した時、彼女は、電波男と脳内で過した彼女と、矛盾する言動を行うかも知れません。電波男に完全に所有権が移るか、公式キャラのように細かな変化の発生しない大雑把なイデアでなければ、安心して脳内彼女にすることができません。できないはずです!(たぶんw) 彼女は所有者の精神世界に住んでいて、たまにTRPGを介して、電波男からも感じ取れるだけの存在。連れて帰ることは出来ないのです。

 それでも強引に脳内に住まわすつもりですか? それは、粗悪なコピーでしかありません!!(本物は常に進化しつづける精神世界の住人です)貴方達は織姫とひこぼし! 萌えキャラの所有者と同席したセッションの間だけ萌えられる、儚い萌えなのです! ああ! 悲しき電波男

 皆が所有することを許された千早冴子は、卓に降臨してきても、またイデアの世界に帰っていき(ソードワールドの精霊みたいですね)、再び電波男の脳内に召喚することが可能です。しかし、他人の管理下にあり、たまに卓で邂逅する程度のヒロインは、非常に扱いがたいのです(たぶん)。 

 ですから、電波男とTRPGは相性が悪い。オリジナルシナリオに出てくるヒロインには、いかに電波男であろうと手はだせず、健全なプラトニックラブといいますか、素敵な片思いで終るんじゃないかなー、と。だって、そうじゃないと粗悪なコピーか、他人の脳内にあるキャラのイデアを物質世界で強奪しないと、安定しないと思うのですよ。

 あれ? もしかして、電波男は、所有権の所在に関わらず、卓に出てきた、ありのままのキャラクターでも愛せるのだろうか。それって、他人と精神世界を共有することによって、萌えキャラに接する行為ですよね。TRPGの世界(精神世界)を物質世界に融合させて、現実をつくる。自分の脳内にとどまらない精神世界の住人を、現実に愛でる。他ジャンルの脳内彼女との違いは、自分に完全な支配権がないということ。つまり、物質世界からの外的干渉を受ける可能性のある脳内彼女・・・・あ゛あ゛!! まさか!? これが超AIなのか!? おおおおっ!! 今! 人類は! 新たなる! 隣人を得たっっ!! 電脳聖母事件って、電波男の話だったのかーーーっ!!!(注:大間違い)

 井上(仮):とりあえず、ひとつだけハッキリしているのは、電波男にTRPGをさせてはいけないということですw 他人のキャラに恋したり、自分の脳内彼女をキャラクターとして登場させる恐れがあるのです!こ、こわー!w ある意味尊敬できますけれど・・・・そういえば、脳内彼女らしきものを自分でキャラクター使用する話って、古くから聞く怪談みたいなものですね(笑)。

 rerasiuさん:いや! 中学高校ごろ男どもだけでTRPGをした人間なら・・・(以下はリンク先のコメント欄で確認してください)

 おおっ、言われてみれば確かに。rerasiuさんに感謝! あれは、ただの怪談だと思っていましたけれど、実はTRPG界にも、早くから電波男的兆候を示していた人達が沢山いたのかも・・・。