BLOOD ALONE

 ブギーポップデュアルの高野真之さんが、電撃大王で連載をしていたらしい。聞くと、それが吸血鬼もので非常に評判が良いと言う。さっそく購読しました。重版をかけたと作者が述べていましたが、田舎の店頭では入手困難なようです。本屋を8軒回ってやっと見つけましたよ。ああ、疲れた。

 序盤は「ウホッ!World of Darkness!」と喜び熱中。中盤にきて「トーキョーN◎VAでもいけるな・・・」と少し冷静になり、終盤「こ、これはただの萌え漫画では・・・」と愕然とする。

 「World of Darkness」のゴシックパンク。「トーキョーN◎VA」のアーバンアクション。加えて好みに合わせて「CuteSisterTRPG」の「ロリ萌え」か「ストレンジラブストーリー」を、トッピング可能ですw 三つのtrpgテイストが味わえる御得な読み応え。

 とはいえ、1巻は「CuteSisterTRPG」色が強いので、「World of Darkness」や「トーキョーN◎VA」好きには物足りないでしょう。純粋にラブストーリーとして見ると、ミサキの感情の機微が見所です。が、うむむ、クロエはちょっとアレだし、サイノメさんの絡みも少ないし、恋する乙女をしている少女を観賞する漫画、ってことなのでしょうね。

 奴隷化や、記憶が薄れる、といった設定も出てきたことですし、今後は吸血種ならではの障害が二人の関係に影響をあたえ、互いに(主にミサキが)葛藤しつつ、思いを強くしたり、確認したり・・・そこに「あの男」が現れて、アーバンアクションを交えつつ、意外な真実などで波乱を巻き起こす・・・のではないかな。

 肉体へのダメージの与え合いが見所ではなく、感情や関係の変化、その機微の表現がメインの「ストレンジラブストーリー」。ミサキを好ましく思えるかどうかが、作品の評価を分ける大きなポイントとなるでしょう。私は楽しめました。しかし、人にお勧めはしません。