許される殺人の範囲

 >N◎VAで殺人ってどれくらいの罪なんだろうか?

 夜叉は殺人容疑をすべて「証拠不十分」で片付けているのだよね? カタナやカブトワリのPCは、そのスタイルで逮捕や刑罰を逃れているってのはわかる。でもさ、例えば後方処理課第三班の濡れ仕事が《暴露》されたら、千早は企業としてどの程度のダメージを受けるのだろうか?

 現代の感覚では三菱やJR西日本の比じゃねー …っていうかオウム扱いだと思うのですけど、Rの巻頭ニュースでは、・千早雅之が後方処理課に所属していたこと・襲撃者に対し日本刀振りかざしてたことが報道されてる。

 千早の社長がブラックエージェントだったことは“暗黙の了解”で、殺人経験なんてあびる優の万引きみたいなもんなのかなー。

 >それは正直、答えの出ない(卓ごとに異なる、シナリオの文脈ナシには語れない)問題だからなぁ。意見を聞くだけ無駄って気がするよ。

 >まぁ普通は後方処理課の仕事が《暴露》されたら、(キャストかげストの)千早のエグゼクが《買収》するかクグツが《完全偽装》するだろ。で、ルールブックなどで法律を詳しく書いていない以上、PCの法解釈はPLに依存する。

 殺人はれっきとした重犯罪だという人もいれば、Xランクなら虐殺しても構わんという人もいる。ゲーム的にいえば、他人からの攻撃で社会戦ダメージが入らなければ罪には問われない。どうせ冤罪でも簡単にでっち上げられるしな。それこそ《暴露》で。

 >ゲーム的には社会戦ダメージを受けない限りキャスト(やゲスト)に社会的な影響はまったくでない。さすがにレッドエリア以外であからさまな悪事を繰り返すキャストがいたらRL判断で対策すべきだと思うけど、そん時も前もって警告するのは忘れずになー。

 >(>>ゲーム的には社会戦ダメージを受けない限りキャスト(やゲスト)に社会的な影響はまったくでない)のかどうかもRL次第かと。犯罪の確たる証拠が暴かれれば、なんらかの社会的制裁を受ける、と漏れは扱ってる。でなければ物的証拠と裁判の結果無しで私的制裁を加えた方が速い、とか とりあえず殺して、それから尋問、が常態化を(RLとして)望んでいないのに常態化しかねない場合もある。

 >ルール優先、演出後付け。

 >RL判断>ルール。どんなRPGでも"全ての事象が"データ化されているわけじゃないだろ? RLが必要に応じて数値ペナルティなり、状況に応じた修正なりを科してはいけないのか? どこまでが演出で、どこまでがそうでないかの明確な線引きができるのか?

 >まあ、あれだ。殺人容疑やその他によって逮捕されて連行される権利はキャストにあるし、尋問を受けたり監獄に登場したりすることもできる。もちろん、RLはそうしたは演出でシーンを描写しても良い。ただし、それによってキャストのリサーチを著しく妨げたりするのはアンフェアだ。少なくとも社会戦ダメージの類を与えない限りは。

 >キャストにあからさまなペナルティを科すのはよくないってのは同意する。が、程度に応じてそれなりの状況を用意する「指名手配されて動きにくいよ」と告げるなどはしてはいけないことなのか?

 >《制裁》も《暴露》も《天罰》も《電脳神》も《買収》も《タイムリー》もなしにか?

 >基準をPLに提示せずにやるべきではないと思うな、俺は。誰もが納得できる判断の理由がRLに提示できないのであれば、それよりはルールに沿った形での処理を考えるべきだ。PLの眉を顰める姿を見たいとか、口論で言い負かしたいとかなら別だが。

 >で、その基準はどこ? 判定無しで社会戦ダメージを宣言するのは、アリか、ナシか。どこまでも曖昧な基準でしか存在しえず、RLの善意によるしかない。

 >判定なしで社会戦ダメージを与えるために《制裁》や《暴露》があるのに、神業を使わずに同じことができるならその神業はいったいなんのためにあるんだ?

 >例えば殺人狂のキャストがいて毎シーン殺人を犯すとしよう。ルール的にはキャストはエキストラを殺しているだけだぞ。それによって、何のルール的には何の判定もしていないし、何の利益も得ていない。ただ、キャストを表現しているだけだ。(まあ、上手く描写しないと、同じ卓の参加者から眉をひそめられるという不利益が生じるからお奨めはしないのだが)

 逆に言うなら、キャストが無闇な殺害をしたとしても、藩邸に寄らずにキャストに利益を与えなければよい。例え「教えないと殺すぞ」であっても〈交渉〉などで判定しない限り情報を得られないようにする、などな。

 >キャストの無意味な殺人に対してRLがペナルティを科すこともあるだろうし、ゲストやトループを惨殺してお咎めなしの場合もあるだろう。大事なのはやはりコンセンサスだと思うぞ。

 >問題はRLの持つリソースは無限に近く、キャストを追いつめるのが凄く簡単だから、神業や社会戦なしで抹殺食らったりすると不公平に感じる。ということじゃないの?

 >全ての判断の基準はN◎VA-Dp15の「どのようなゲームなのか?」に書いてある。すなわち、「それで皆が楽しめるか」だ。君の鳥取がそれで楽しめるというならアリだ。

 >だってさー。「キミの行動は気に入らないからペナルティね。理由? ルール? RL判断に決まってるだろ」とかと紙一重なんだもん。問答無用でダメージを与えるなんてさ。同じように肉体ダメージや精神ダメージが与えられて誰が納得するってのさ?

 >(>>キミの行動は気に入らないからペナルティね)まず、何が気に入らなかったのかを考えよう。そしてちゃんと理由を聞け。で、地雷RLだったならw、RLに経験点を上げるなw

 >何も考えないで殺人とかしやがったら判定無しでダメージは与えてもいいんじゃない?と個人的には思うよ。俺もイヌキャストやっている時に殺し屋キャストのやっていることをどう見過ごそうか、いつも考えているし(それが楽しいんだけどさ)。ただ、N◎VA好きな人はそういうリアルリアリティなアクトには拒否反応がある人多いだろうね。そういうのがしたくてN◎VAやっているんじゃないし。

 >RLは何でもできるし、状況を判断して修正をキャストに与えることは幾らでもできる。だが、それはそうした方がセッションが面白くなると言う判断の元に行うべきだろう。そして、PLもまたRL他、卓の参加者を面白がらせるために、キャストを登場させ、振る舞わせた方がよい。

 まあ、殺すだ逮捕するだはお互いの顔色見てやろうぜ、と。それで眉をひそめるようなら、ぶっちゃけて、撤回すれば許してくれるかも知れないし、さ。どこだったか、カタナ・キャストがリサーチで普通に(筋と関係なく)殺人しているリプレイもあったよ。コンセンサスとっているなら、そういうのも普通に楽しめるのさ。多分。

 >レッド以外でXランク以外を白昼堂々と殺人するのは許したくないので、プレアクトで前もってそういう人にはイヌゲストから<制裁>が入ります。と言っておく。常識とかそういうのは考えないようにしている。常識が通じない世界だし。

 >「アクトに影響しないエキストラを大量に殺したって良いじゃん?」と「アクトに影響しない範囲でキャストに追手がかかってる演出しても良いじゃん」は同じだ

 >〈白兵〉する際に「目を閉じて空気の流れを読みます」と言ったら、−2の修正受けたり、両腕相当の隻腕キャスト作ったら両手持ちを却下されたりしたらアレだものな。

 >そういえば、こないだやったアクトで、突然俺のクグツキャストのクグツ特技が使えなくなったことがあったな。神業を使われたわけでも<レイオフ>くらったわけでもないのに、だ。

 RLいわく、「上司の命令に逆らったから」だそうだが、その上司は会社を私利私欲で乗っ取ろうとしてる悪い奴だった。(具体的に言うとそのアクトのボス。ただし逆らった時点ではまだボスだと判明はしていなかった。かなり怪しかったが)もちろん、俺としては「上司には逆らったが、会社のためを思っての行動だ」と言ったが、聞き入れられなかった。

 結局《完全偽装》を使ってなんとかしたが、かなり納得がいかなかったのを覚えている。神業とか<レイオフ>とかで攻撃を仕掛けてきた結果の事であるならば納得もできたのだろうが・・・。もしかして、俺が狭量なだけ?

 イヌと、カタナと、トーキーが同一のクライマックスに登場するトーキョーN◎VAですから、熟練のプレイヤーなら、すでに回答の出ている問題だと思います。

 上記2chの書き込みでは「〈白兵〉する際に『目を閉じて空気の流れを読みます』と言ったら、−2の修正受けたり」に笑いました。もちろん、そういった修正も、マスタリングの方向性しだいですけれど、コンベンションのN◎VAで、RLがいきなり、そんなことを言い出したら・・・

 ポカーン (゜△゜ ) といった具合に、瞬間的に理解できず唖然とする自分が想像できて面白かったですw 個人的に、N◎VAは演出後づけで好き放題いい気になるゲームだと思っているので、「それじゃAの魔法陣か、ローズ・リプレイの小林さんだよ!」と思いました。戦闘中の小林さんて、楽しそうですよねw

 そういえば「改竄とバランス調整 いつの時点でするべきか」の話で、改竄やダイス操作は、「PLを楽しませるため」にする、という言葉は多かったですけれど、「GMが楽しむため」という声が予想していたより少なかったです。

 まずGMはPLを楽しませるべきで、戦闘はPLに気持ち良く勝利させてなんぼという考えの人が多かったですね。ダイス操作やデータ調整を行って、目指す物語(主にピンチのあとの勝利)を作為的に演出することで、(GM、PLともに)達成感を味わうスタイルが一般化しつつあるようです。

 ダイス目が演出を生む、という考えの人達は、その辺がしっくりこないのでしょう。

 とはいえ、GMやRLが胸三寸で無限のリソースを使い(時にはダイス操作やデータ調整もしながら)展開をコントロールしても「PLを楽しませるため」なら、いくらでもすり合わせは可能です。

 小林さんだって、PLに嫌がらせをしたいわけではなく、「PLを楽しませるため」にカツカツのマスタリングをしているはずです(たぶんw)。きちんとPLの提案も盛り込んでいますしね。ダイス目が演出を生むタイプのハンドリングと、目指す物語を作為的に演出するハンドリング、そのどちらもバランスよく行っています。さすがプロ。

 一方で同じように、GMやRLが胸三寸で無限のリソースを使い、展開をコントロールしていても、「PLを楽しませるため」ではなかった場合、それは当然、理不尽に感じられ、不平不満が生まれることもあるでしょう。

 思うに、PCを苦しめることはあっても、PLを苦しめるのは、遊戯として本末転倒です。強制的にPCを逮捕投獄する場合は、逮捕投獄後の展開を、PLが楽しめると判断した時にするべきでしょう。リアリティ、リアリズムを楽しめるなら良し。リアリティ、リアリズムにとらわれて、楽しめなかったら失敗です。

 この文章を読みに来た貴方なら、その辺は十分に分かっていると思います。しかし、分かっていない人も世間にはいますから、コンベなどでは気をつけてくださいね。

 そして、私のように「PLを楽しませるため」ではなく「GMが楽しむため」にシナリオを作る人たちは、自戒して、PL「も」楽しませるシナリオを作るようにしましょうw 気をつけたいですね、お互いに (´▽`;)ゞ